住宅取得等資金贈与に関する取得期限と居住期限の特例措置

昨年10月、消費税率が10%に改定されたことに伴い、住宅取得等資金の贈与税の非課税の限度額が改定されました。

 

現在、住宅の新築、購入手続きの真っ最中だった方もいたのかもしれません。

 

しかし、新型コロナウイルスの影響に伴う資材不足により、住宅新築工事が進まない問題が発生。

 

住宅取得資金贈与を受けた方の中には、工期の遅れや資材不足等により、贈与税の非課税要件を満たさない事を懸念している方も。

 

そこで4/30付で国税庁で発表された住宅取得資金贈与の非課税の特例措置について、ざっくりまとめておきます。

 

なお、住宅取得資金贈与の非課税の特例措置は今回新設されたわけではなく、従前から存在しています。

 

 

 

all paints by Ryusuke Endo

住宅取得等資金の贈与税の非課税の基本

住宅取得等資金贈与の非課税の基本的な流れは次の通りです。

・贈与を受けた金額を全額住宅購入価格に充当する

・贈与の翌年3/15までに住宅を新築(棟上げまで)、住宅を取得

・贈与の翌年12/31までに住宅に住み始める

・贈与の翌年3/15までに確定申告を行う

☞ 満たさないと贈与税の修正申告を行う

 

例えば、2020年(令和2年中)に住宅取得資金贈与を受ける場合、翌年2021年(令和3年)3月15日までに住宅を取得し、12月31日までに住んでいる要があります。

 

 

 

 

 

 

しかし、新型コロナウイルスの影響により、工期が遅れ条件を満たすことができない場合、従来よりその特例措置が設けられています。

 

特例1 居住期限の延長

2019年中に住宅取得資金の贈与を受けた場合、本来は2020年(令和2年)12月31日までに、住宅に住み始める必要があります。

 

しかし、2020年3月15日までに棟上げ迄完了した後、新型コロナの影響により工期等が遅れた場合、居住期限は1年延長され、2021年(令和3年)12月31日までになります。

 

 

 

 

 

特例2 取得期限と居住期限の延長

2020年(令和2年)中に住宅取得資金贈与を受けた場合、本来は2021年(令和3年)3月15日までに住宅を新築・取得し、同年12月31日までに住み始める必要があります。

 

しかし、新型コロナウイルスの影響により工期等が遅れた場合、取得期限は2022(令和4年)年3月5日に、そして居住期限は2022(令和4年)年12月31日それぞれ1年延長されます。

 

 

 

 

 

手続き・注意事項

税理士を利用していない場合、住宅取得の際の贈与税の特例措置を適用するのであれば、必ず税務署に相談しましょう。

 

新型コロナ関係による工期の遅れ等の事情(災害に起因するやむを得ない事情)がある場合のみ、特例措置の利用が可能です。

根拠法令

租税特別措置法第70条の2(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税)

 

租税特別措置法第70条の2第10項、第11項 特例措置とされる部分

まとめ

今回は住宅所得等資金贈与の非課税規定に設けられている、居住期限と取得期限の特例措置についてまとめました。

 

災害等に起因する原因(新型コロナによる工期遅延等)が条件とされ、ぞれぞれ1年の期限延長が可能です。

 

利用される時には、まず必ず税務署と相談を行いましょう。