副業の確定申告の注意事項。最低限知っておくべき副業の申告。

新型コロナの影響により、会社員で副業を行う方が増えたと言われています。

 

転売やアフィリエイトだけでなく、個人の技量や経をを生かし、動画制作やwebデザイン、クリエイター、ライターをされる方も増加しているようです。

 

副業の確定申告に関する注意事項は様々ですが、副業を始めるその前に、最低限知っておくべき事項があります。

 

具体的な経理を開始する前に、まず知っておくべき税務上の扱いについて、ザックリ説明します。

 

なお、ここでいう会社員の副業には、アルバイト等の給与収入は含みません。

 

 

 

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副業の所得は雑所得

会社員の副業収入は10種類の所得区分のうち、雑所得として確定申告を行います。

 

事業所得として申告される方もいますが、会社員の副業の殆どは雑所得です。

 

例え開業届を提出して青色申告の申請書を提出しても、事業所得にする突出した理由がない限り、雑所得として申告する必要があります。

 

 

 

 

副業が事業所得に該当する為には、総合的に勘案する必要があり正解はありません。

 

給与収入を遥かに上回る副業収入があり、副業収入だけで十分生活可能であること。

(本業の会社を辞めたとしても、生活に影響がないこと。)

 

また、会社勤務よりも副業時間の方が長いことなど、特段の事情がある場合に限り、副業を事業所得として申告する方もいます。

 

ただし、事業所得か雑所得かという論点に正解はありません。

 

事業所得とすることを自身で責任を負うことができないのであれば、事業所得にすべきではありません。

 

副業(雑所得)に開業届けは不要

開業届けとは、事業所得や不動産所得を有する方(開始した方)が、税務署へ提出を行う手続きです。

 

会社員の副業の多くは雑所得に該当するため、そもそも開業届けは必要ありません。

 

開業届けの提出により事業所得があると見なされる為、余計な届出書は提出すべきではありません。

 

副業の所得(雑所得)の計算方法

副業の所得(以下、雑所得)は、副業による売上(収入)から経費を差し引いた金額です。

 

いわゆる儲けに相当する部分が雑所得です。

 

 

 

 

収入と所得の区別を理解しておきましょう。

 

所得税の確定申告不要とされる20万以下の雑所得

年末調整を済ませた会社員の場合、雑所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告不要です。

 

ここでいう20万円以下とは、副業収入(売上高)のことではなく、雑所得のことを言います。

 

 

 

 

なお、副業所得は確定申告をする事が原則です。

 

20万円以下であっても、自己の所得の申告をすることは立派な申告納税です。

 

副業の所得がある場合は、自ら進んで確定申告を行いましょう。

 

雑所得と事業所得の違い

副業を行う方が確定申告をする際、事業所得という文言を耳にすると思われます。

 

会社員の副業の殆どは雑所得ですが、事業所得という言葉が登場する理由は、節税に優れているからです。

 

例えば、副業を事業所得として青色申告する場合と雑所得とする場合では、下記のように所得に差が生じます。

 

 

【事業所得と雑所得の比較その1】

・副業売上300万、副業経費100万

 

 

 

 

 

 

事業所得は、事前に税務署へ申請することで、青色申告特別控除65万円の特典があります。

 

雑所得よりも事業所得の方が、節税をする事が可能です。

 

また、赤字になった場合も、下記のように所得に差が生じます。

 

 

【事業所得と雑所得の比較その2】

・副業売上300万、副業経費350万

・給与収入500万 給与所得144万(給与収入500万の給与所得)

 

 

 

 

 

 

 

 

事業所得の赤字は他の所得(給与所得)と相殺する事ができ、所得の圧縮をすることができます。

 

雑所得は相殺することはできません。

 

雑所得よりも事業所得の方が節税となりますが、会社員の副業の殆どは雑所得です。

 

事業所得と雑所得の簡単な相違点は、知識として知っておきましょう。

 

雑所得が20万以下でも市民税の申告は必要

20万円以下の確定申告不要制度は、国税である所得税だけの制度です。

 

地方税である市民税には、そもそも確定申告不要制度はありません。

 

雑所得が20万円以下の場合でも、市民税の申告義務があります。

 

市民税の申告をしなかった場合は、例え少額であっても、純然たる申告もれです。

 

所得税の確定申告を行えば、市民税の申告も同時に行う事となります。

 

わざわざ市役所で市民税の申告を行うのであれば、所得税の確定申告をした方が賢明です。

 

根拠法令

所得税法第121条(確定所得申告を要しない場合)

所得税法第229条(開業等の届出)

所得税法施行規則第98条(開業等の届出)

所得税法第143条(青色申告)

まとめ

今回はしばしば相談がある副業で知っておくべき事項について、ザックリ説明しました。

 

基本的な項目ですが、副業を始めた方からは、かなりの頻度で質問がある項目です。

 

そして、前述の事項を全く知らずに副業を始める方も多数存在します。

 

副業の経理を行う以前に、理屈として必ず知っておくべき事項です。

 

副業の申告区分、副業所得の計算方法、事業所得と雑所得の相違、また所得税や市民税の申告義務について、副業開始前に最低限知っておくようにしましょう。