会社員の副業収入300万円以下は雑所得。副業収入が300万円を超えても雑所得。

令和4年分の所得税の確定申告により、会社員の副業収入300万以下については、雑所得が強制される予定です。

 

通達であり法的拘束力がありません。

 

しかし、わざわざ通達で制定する意味合いは説明するまでもありません。

 

当事務所では、会社員の副業収入は雑所得として申告します。

 

当然ながら、副業収入が300万円を超えても雑所得です。

 

殆どの会社員の副業収入は雑所得です。

 

副業収入を事業所得として確定申告することは、節税ではなく脱税です。

 

 

 

 

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 会社員の副業は雑所得

会社員で副業を行うことは珍しくありません。

 

せどり、アフィリエイト、NFT発行販売、You Tubeなどのほか、デザインやIT・web関係など、自身のスキルを活かし、副業収入を形成する方も増えました。

 

副業開始に伴い、開業届や青色申告承認申請書を提出する方も多くいらっしゃいます。

 

しかし、安定した本業給与がある会社員の副業は、以下のような場合であっても雑所得です。

 

 

・開業届を提出した

・青色申告承認申請書を提出した

・複式簿記で経理している

・売上が1,000万円に迫る or 超えた

 

上記に該当する方であっても、会社員の副業は雑所得です。

 

開業届の提出が、事業所得や青色申告承認申請書提出の条件ではありません。

 

事業所得に該当する場合のみ、開業届の提出義務があります。

 

事業所得者が青色申告を行う場合に、青色申告承認申請書を提出します。

 

開業届も青色申告承認申請書も、そもそも事業所得者のみが提出します。

 

故にその前提として、副業が事業所得か雑所得か、重要な税務判断をする必要があります。

 

青色申告で税金を減らしたいという理由により、安易に事業所得とすることはできません。

 

 事業所得と雑所得の判断基準

会社員の方から副業の相談をしばしば受けます。

 

殆どの方が、開業届や青色申告承認申請書について質問されます。

 

その際に説明している雑所得と事業所得の判断基準は以下の通りです。

 

 

①本業の給与収入を遥か大きく上回る副業収入があること

②会社員を辞めて本業の給与が無くなったとしても、現在の水準の生活を維持できること

③会社員を辞めて国保と国民年金(扶養者と配偶者分を含む)になっても、十分な生活を維持できること

④1日の中で本業よりも副業に従事する時間の方が圧倒的に長いこと

⑤借入による設備導入、賃貸契約店舗等により営利業務を行っていること

(場合によります。)

 

 

上記を満たすのであれば、自己責任で会社員の副業も事業に該当する可能性があります。と伝えています。

 

副業とは、あくまでも本業とは別の副収入です。

 

副業が事業所得であるとすれば、その業務が生計維持のための生活の糧であるはずです。

 

副業が生活の糧であるのなら、例え退職して給与なし、また国保や国民年金第1号被保険者となったとしても、副業収入だけで、現状の生活維持が可能なはずです。

 

そして、1日の大部分を副業業務に従事しているはずです。

 

上記を勘案すると、会社員が事業所得に該当する場合は限られます。

 

殆どの会社員の副業は、雑所得に該当すると思われます。

 

 副業収入が300万円を超えても雑所得です

副業収入が300万以下の場合が雑所得とされる予定のため、副業収入が300万を超えるのであれば、事業所得として申告可能と思う方もいるようです。

 

しかし、それは全く合理性がなく大きな誤解です。

 

金額の多寡にかかわらず、本業以外の継続的な営利収入がある場合、事業所得または雑所得のいずれに該当するのか検討します。

 

今回はその検討過程で、副業収入が300万円以下の場合、検討せずに雑所得とされただけです。

 

300万円を超える場合、事業所得または雑所得のいずれに該当するのか検討を行います。

 

そこで事業と称するに至らないのであれば、雑所得として判断することになります。

 

殆どの会社員の方の副業は、雑所得であることに変わりありません。

 

 事業所得の特典は事業所得に該当する場合のみ

会社員の副業者が、副業収入を事業所得にする理由は以下の2点です。

 

青色申告承認申請書を提出し、複式簿記による経理で電子申告する場合、65万円の特別控除を受けることができます。

 

大きな節税効果が発揮されます。

 

 

 

 

 

また、副業の所得がマイナスになった場合、事業所得であれば、本業の給与所得と損益通算し、所得税の還付を受けることができます。

 

 

【副業が雑所得の場合】

 

 

 

【副業が事業所得の場合】

 

 

 

上記を節税対策と紹介する方もいますが、事業所得はその業務を生活の糧とするからこそ、事業所得に該当します。

 

本業に対する副業の多くは、事業所得に該当しません。

 

故に、雑所得に該当する副業所得について、65万円控除や損益通算をする行為は、節税ではなく脱税です。

 

副業が本当に事業所得に該当するかどうか、真剣に自分で考えてみましょう。

 根拠法令

所得税法第229条(開業等の届出)

所得税法施行規則第98条(開業等の届出)

所得税法第143条(青色申告)

まとめ

今回は令和4年分の所得税より適用予定である、副業収入300万円以下の雑所得について、ザックリ説明しました。

 

当事務所では、会社員の副業は雑所得として申告しています。

 

確定申告をする方は成人した大人のはずです。

 

その制度や仕組み、そして課税の公平性を考えて確定申告を行いましょう。