ゲイバーの確定申告。イベント・パーティー参加費収入の売上管理について。

個人でひっそりとゲイバーを経営する方は、確定申告の方法や注意点について、相談できない方がいるようです、

 

ゲイバーは飲食店のため、経理上の注意点も、一般的飲食店と変わりありません。

 

しかし、不定期でイベントを開催する方もいるようです。

 

そして、イベント開催時の売上の集計や認識方法に悩む方もいます。

 

今回は、ゲイバーのイベント開催時の参加費・会費の売上集計の方法について、ザックリ説明します。

 

なお、ここでいうゲイバーは、ごくごく小規模な副業程度で、小規模かつ単純な深夜酒提供のゲイバーを前提としています。

 

 

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イベント・パーティー開催時の会費収入は漏れやすい

ゲイバーではしばしば不定期な会費制イベント(いわゆるパーティー)が開催されます。

 

パーティーは通常、前払制、事前チケット購入制、当日現金払など様々です。

 

いずれの場合も会費・参加費売上の把握が必要です。

 

オンラインチケット予約等の場合は、悩む必要がありません。

 

しかし、副業程度の小規模ゲイバーの場合、会費は当日現金受領が殆どだと思われます。

 

そして、不定期開催かつ現金受領という特性上、売上が除外されやすい傾向にあります。

 

例え小規模であっても、ゲイバー経営が順調に推移すると、それなりの売上になります。

 

イベント開催時の会費収入を除外した場合、万が一、税務調査で指摘があった際は印象が悪くなります。

 

深夜に酒を提供する事業の場合、税務調査の対象になりやすい傾向もあります。

 

万が一の場合に備え、売上は漏らすことなく適正に認識する必要があります。

 

以下、イベント(以下パーティー)参加費を当日現金受領する場合の会費収入の管理方法について説明します。

 

事前に連番付チケット領収書を準備しておく

一定の人数が来店するイベント(以下、パーティー)の場合、当日会費を受領する度にレジを通すことは現実的ではありません。

 

受領現金の全額を売上計上した場合でも、そもそも当該処理を適正とする根拠はありません。

 

そのため、イベント開催時は、売上根拠となる書類の作成準備が必要です。

 

最もシンプルな方法は、即座に渡すことが可能な簡易的領収書(受領書)を印刷し、一定数用意しておく方法です。

 

簡易的領収書には、相手先(顧客名)の氏名記載は無く、連番、日付、金額、但し書き、店名住所電話番号等のみです。

 

必ず右上に連番を付しておきます。

 

 

 

 

そして当日現金を受領した際に、現金と引き換えに忘れずに来場者に渡します。

 

連番を付すことにより、未使用の領収書から渡した領収書の枚数を把握可能です。

 

即ち、パーティー参加者の認識が可能です。

 

 

 

 

パーティー参加者が認識できれば、理論上の参加費収入を割り出すことができます。

 

未使用の領収書が売上計上の客観的根拠になり、売上計上することができます。

 

ただし、意図的な連番調整が可能です。

 

その防止回避を示すため、当初作成した領収書の写しを作成します。

 

そして、適宜、領収書済を記載した方がベターです。

 

 

 

 

原始的なアナログな方法ですが、最もシンプルで簡単な方法です。

 

客観的証拠となる未使用の領収書は、当初作成した領収書の写しとともに、売上帳票として保管する必要があります。

 

売上金額と実際の受領現金が一致しない場合

パーティー終了後、参加費を集計すると、実際の受領現金合計金額と、未使用の領収書から算出した売上金額が異なることも考えられます。

 

例えば、参加費10,000円の場合、領収書は№53から残っており、現金が550,000円ある場合。

 

 

 

 

このような場合、領収書の渡し忘れが考えられるます。

 

実際に受領した現金550,000円は店のものとなるため、550,000円を売上として計上します。

 

一方で、領収書は№53から残っているものの、現金が480,000円しかない場合。

 

 

 

 

このような場合、現金行方不明(現金過不足)が考えられます。

 

しかし、客観的証拠である実際の売上帳票(領収書現金)520,000円を売上として計上します。

 

上記のいずれの場合も、客観的に適正と考えれる方で売上計上する方法がベターです。

 

客観的な売上の根拠が肝要

前述の内容は領収書を作成する方法でしたが、可能であれば、合わせて参加者一覧名簿を作成もベターです。

 

名簿記載漏れも考えられますが、複数の視点から参加人数を把握可能だからです。

 

現金受領のパーティー参加費の場合、売上除外が起こりやすい傾向があります。

 

そのため、単に売上〇〇円とするだけでなく、その計上根拠の整備が肝要です。

 

不定期開催でも、ある程度の集客があり年に数回行えば、それなりの金額になります。

 

副業から本業になった方もいるため、確定申告は適正行うに越したことはありません。

 

売上計上は漏らすことなく、客観的な資料を作成できる体制を整える必要があります。

 

まとめ

今回は、ゲイバーの確定申告に関して、イベント・パーティー参加費収入の売上管理についてザックリ説明しました。

 

副業程度で不定期イベント開催がある方の場合、アナログ対応が殆どです。

 

アナログはシンプルで分かりやい一方、改ざんや売上除外が容易です。

 

そのため、それらが防止策を施された売上管理が必要です。

 

特にイベントやパーティーなど、売上計計上漏れが発生しやすい部分は、入念に管理した方がベターです。